やたもも はらだ 

生活能力0のビッチ系受くんと面倒見の良い純朴青年のお話。
受くんがモモで攻くんが八田(ヤタ)で題名がやたもも。
ひょんなことからヤタがモモを拾って家に入れたら、フェラの代わりに居候させてくれと
言われ・・・というきっかけから始まったふたり。
モモはとにかく生活能力がなく、住所不定だし金を得る手段が自分の身体、という自堕落というか
その日暮らし気質というかなキャラ。
つっても色情が高いというより生きる金が入り用なときは、代価がセックスしかないし
まあ嫌いじゃないしという印象なのでビッチというのはちょっと違う気がしないでもない。
悲壮感もないしあっけらかんとしているというかいじけていないっぽいとこがいい。
ハードな環境を生きる手段、と思うと切なくなるところも含めて。
一方、日常生活においては面倒見が良くモモにも甲斐甲斐しく、何のかんのとベタ惚れになっている
ヤタは、絶倫で事後はモモがへっとへとというギャップが萌える。
そういう設定なのでBL描写はけっこう多め。擬音が多く臨場感があるタイプだが
構図など変化を持たせていて描写に飽きることはない。
絵がスタイリッシュだからくどく感じないのかな。
肉体交渉はディープだけどメンタルは純愛物語。ベタすぎずシリアス一辺倒でなく
アンダーグラウンド的要素をふんわりと乗せている作風は好み。
一話目で今現在を描き、その後過去編に行く構成。まあ読み切りから始まったからのよう。
1巻表記がないので単巻かと思ったら続刊出ていました。
BL描写が多い割に物語もきっちり読ませるという満足感の高い作品。

はらだ
バンブーコミックスQpaコレクション3巻 / 竹書房
ジャンル:ボーイズラブ / 好み度:★★★★★