私設図書館を舞台にした恋愛コメディドラマ?
3歳から私設の図書館の常連のヒロイン。館長だった老人が死去し、その後を
東京から帰ってきた孫の青年が引き継ぎ、ヒロインと再会するところから始まる。
現館長と主人公は昔なじみに近い関係だが、館長青年の幼少期と現在のギャップが
すごい、というジャブから話が進む。
そんな私設図書館を舞台としたちょっとワケありな人たちの群像劇。
ヒロインと青年と来館する人たちだけで話を回すのかと思ったら
館長青年にいろんな意味で深い関わりのある叔母の登場や、
亡き前館長が変な生き物になって復活したりする。
ヒロインはこのタイプの話に出るようなキャラと異なり
サバサバというかシャキシャキとしたタイプ。
まあ著者の主人公の王道キャラではあるが。
現在はヒロインは幼馴染みである現館長の青年に恋愛感情を持っているが、
ずっとというわけでもなかったり、現館長のお家事情の複雑かつレディースばり
の粘着な内容だったり、読み手にとってなんとなく予想できるけどなにかありそうな
演出と小出しな謎解き展開が一風変わっている。リアリティがあるっちゃあるかもしれないが。
というか館長青年の過去に纏わる様々なエピソードと設定が
次々と出てくる。こちらだけが陰のある過去の設定があるかと思いきや、
ヒロイン自身もちょっとワケありな過去もありでほんと盛り盛り。
含みのあるエピソードを投げては切り、投げては切り、の構成なので続きが気になる作品だった。
胡桃ちの
バンブーコミックス4コマセレクション / 竹書房
ジャンル:4コマ・コメディドラマ / 好み度:★★★☆☆