ヤオツクモ 鈴木小波 


ヤオツクモ(角川コミックス・エース)

古事記の中の不老不死の霊薬とされるトキジクの逸話を元にしたダークファンタジー。
家業である道場で剣の鍛錬に励む天真爛漫な少女は、
巷を騒がす通り魔が巷を騒がしている最中、幼少期に出会った少年と再会する。
主人公は生まれつき痛みを感じておらず、それはトキジクの乙女と呼ばれる
不老不死の妙薬たる肉体ゆえとわかる。
そして永遠を望む妖怪に狙われることになるが、再会した少年は不死であり主人公を守る
役割を担っているという・・。
身を守るため、少年を不死で人間に戻すため、戦おうとする主人公なのだが、
実は時間制限ありの過酷な運命もあったりする。
健気に立ち向かい、絆を深める展開が熱く、どうまとめるのかが気になる物語。
オカルトファンタジーに合うがおどろおどろしいだけではない独特な絵柄が絶妙。
熱くも深い人物描写が印象に残る。

鈴木小波
角川コミックスエース全2巻 / 角川書店
ジャンル:少年・ファンタジー / 好み度:★★★★☆