魔術師たちの夜想曲 (あすかコミックスCL-DX) 白松
魔力が存在するファンタジー世界の魔術学園が舞台。ほとんどが白魔術師なのだが主人公は迫害されている黒魔術師なのだが育った孤児院改修のため国家魔術師を目指して入学する。そんな主人公はある呪いを受けた白魔術師の名門の令息と遭遇し自分の黒魔術で封じたことから令息に解呪を依頼されるが・・というはじまり。基本ＢＬなので呪いのため発情するという設定つき。凝った設定でファンタジー要素だけでもわりと読ませる内容。ＢＬ展開も無理がないのが良いし描写も達者。★★★
しゅわしゅわ、きらり (あすかコミックスCL-DX) 紺色ルナ
ジグザグ・ハートビートとしゅわしゅわ、きらりを収録した作品集。表題作は、離島にて幼少期に親密になり以後別の土地で暮らしていたが文通は続けていた二人。都会暮らしの少年は、相手の少年が住む島にやってくるが、文面とは印象が違いすぎる相手に戸惑い・・というはじまり。ぎくしゃくする二人だが徐々に打ち解けて距離が縮まる過程が見所。あと一作は陸上部の男子高校生はいつも一人で本を読むクラスメイトに声を掛け土手で一緒に走ることが日課になった。高校から大学に入ると状況が変化した二人を描く。キラキラとした透明感のある雰囲気が良い。作画もこなれてきて読みやすかった。
授業のあとでキスをして（あすかコミックスCL-DX） 奥田七緒
表題作ほかスキのテレパシー・FOCUS・コンビニより愛をこめて・コンビニよりキスをこめてを収録した短編集。表題作は、マスコミでも人気の予備校講師と彼に憧れる純朴な予備校生の話。憧れつつも相手の目に停まらないと思っていたらあるきっかけから強引にデートに誘われる展開。あとは卒業した初恋の相手をカフェで見つけてからそのカフェ通ってしまう青年の話や、ひょんなことからコンビニの上のマンションの住人の家政夫バイトをすることになったコンビニ店員の話など。最後の二話構成のコンビニ店員と作家の話は定番と思いつつちょっとひねった展開が面白かった。全体的に若干懐かしさを感じる構成だった。読みやすくはあるがキャラ描写はちょっと薄い気もする。
