大昔起こった災厄により人はそれ以前とは違う姿形になっている世界。
その世界の中の逢刻町という都が舞台。
ビジュアル的には山と川が入り乱れた雑居的町並みで住人が自由に暮らしてるかんじ。
ちょっと昔の日本か東南アジアの地域っぽい雰囲気って言ったらいいのかな。
主人公の少女は亡き祖母と古い知り合いという女性と彼女が営む木造アパートの管理人という
形で同居している。ちなみに主人公は普通というか以前の人間の姿をしている。
そのふたりを中心に、のんびりまったりした住人との出来事や
慌ただしい来訪者とのやりとりなど、少し不思議ファンタジー的日常物語。
舞台となる時代と町の設定や描写は興味深いが、物語自体はまんまご近所物語の域。
絵柄は可愛くて町並みやファンタジーなイベントの描写は見応えがある。
マイペースな同居人の女性(と彼女を敵視する女性も)は
おそらくは神様系なんだろうけどはっきりとは言及せず、
あくまで日常描写のみで終わっている。
これ以外にも世界設定や人物設定など謎なままの部分が多いが、
深く考えずに童話のような雰囲気を楽しむ作品かと。
女性が生み出した「もち」は可愛い。ふこふこ抱き枕と
通販番組でありそうな掃除機能を合わせたような。欲しい(笑)
鳥取砂丘
角川コミックスエース全1巻 / 角川書店
ジャンル:少年・ファンタジー / 好み度:★★★★☆