ミゲル・デ・セルバンテスの小説ドン・キホーテが原案。
スペインのラ・マンチャに暮らすアロンソは、働かず鍛え騎士道に身を捧げる残念な四十路男性。
騎士道物語に傾倒しすっとんきょうな訓練で体を鍛え、本物の岸を目指して旅に出ることにする。
周囲の面々の冷ややかな目にも気にもとめず忠告も聞かず、黙々と自分の世界を構築する様は
中二病とか騎士オタクという言葉が駆け巡る。
日本だと自分は忍者だと忍の家系でもないのに独自の修業してる人みたいなもんか。
原作にもいる従者サンチョもいる。美少年。つか主人公も行動はアレだけどイケメンよな。
画面的には一見中世の世界における勧善懲悪活劇な話ぽいのだ。というのも台詞を読むと
不毛なボケツッコミや会話なのだがコメディには鉄板の顔芸がなくて
キャラの表情がギャグ的に崩れず美麗な顔のまま。その辺のギャップが
面白い要素なんだと思う。この原作と作画者のいつもの作風なんだけども。
中世欧州の世界観を忠実に描く作画の力量もすごいと思う。
欺されたと思って一度読んでみてくださいと言ってみたい作品。
原作:河田雄志 / 作画:行徒/原案:ミゲル・デ・セルバンテス
バンチコミックス全2巻 / 新潮社
ジャンル:青年・コメディ / 好み度:★★★☆☆