星の旋嵐(あらし) 水城隼

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不可思議なことに対する柔軟性を持ち、「鬼」の爪角をはじめとする、昔から人知れず生きてきた妖怪たちに「聖」と慕われる少年・悟の物語。
昔話的な人間と妖怪のふれあいや関わりを描いたものや、外の国からやってきた妖怪との戦いなどが描かれています。平たく言うと水木しげる先生の「悪魔くん」みたいな話かなあ(ミもフタもない)。悪魔くん=悟、メフィスト=爪角といったところでしょうか(笑)。
美麗で質が高い作画です。特に線が綺麗ですね。アクションの臨場感とかモノローグの構成とかが見所でした。正直なところ、ストーリーの方は凡庸で途中から展開が読めてしまう内容なのですが、シチュエーションが結構ツボだったんですよね。 印象に残った話は、幼い主人公が、死んだおじいちゃんを追いかけて地獄に迷い込み、そこで会った獣とのエピソードでした。なんか地獄というと殺伐としたというか淀んだイメージがあるのですがこの話ではかなり清浄な空気を感じたり。閻魔大王も男前なのが良かったかも(笑)
この作者も今はボーイズ系作家...なのかなあ。もともと同人畑の人なのですが。

水城隼
パッツィコミックス/全3巻/青磁ビブロス
ジャンル:現代ファンタジー/好み度:★★★★☆