女の子と見紛うほどの容姿を持つ美少年羽根くんと彼の親友とその妹と、奇人変人だらけの周囲の面々が織り成すドタバタコメディ。
外見は美少年だが中身は健全活発な普通の少年羽根くん。生真面目な性格の親友や、羽根くんをからかいおもちゃのように楽しむ面々などに囲まれてんやわんやの大騒ぎという内容。
単純な主人公が周囲に振り回されるというのが主な展開かなー。主人公と親友の当人同士はその気はないのにホモっぽい雰囲気をあおられる話とか、主人公には主人公そっくりの勝気な妹がおり親友と主人公ホモ疑惑から親友と恋仲になる話とか、今でいうところのBLな雰囲気をかもし出しつつ至らないという絶妙で軽快なテンションが面白かったなあ。当時としてはけっこう砕けたテンションですが古き良き青春群像もきちんと描かれていて読み応えのあるタイトルでした。
主人公をおちょくるキャラの1人で新聞部の耽美系美少年の那智聖樹を主人公にしたスピンオフ作品「ピエタ」もあります。羽根くんシリーズとキャラがぜんぜん違いますが。そういや羽根くんシリーズで聖樹のお父さんが出てくるエピソードも好きだったなあ。
当初花とゆめコミックスでシリーズ出版され後に双葉文庫で再販されました。
野妻まゆみ
双葉社文庫全3巻 / 双葉社
ジャンル:少女・コメディ / 好み度:★★★☆☆