沖縄出身の少女はある少年と出会う。少女の義父母とのドラマ、少年とのドラマ、そして少女の実の兄に絡む謎などを描いたハードロマン。
主人公の少女は破天荒ながら活力のある気質。幼少時身内と別れ、その際ある夫婦に拾われる。数年後、少女は子に恵まれなかった夫婦に引き取られ以後家族として暮らしていたが。
義父がとある夢を追うため義母と少女と離れたり、義母は疎外感を感じたりと、どうも親子になりきれていない微妙な関係の家族の肖像がインパクトあったなあ。突き抜けたひどさがないゆえによけいに切なさを感じるというかなんというか。
少女と家族が過渡期の際、少女は強烈な個性を持つ少年と出会い、そちらのドラマも展開。つーかこのボーイミーツガールのほうがメインなんだろうけど家族の話のほうが印象深かった。
少年少女のエピソードになると話の流れがよくわからなかったというのもあるかも。
著者のカラーである熱い人間描写が見所。興味深い話でしたが贅沢を言うともうちょい構成が整理されてるとよかったかなと思う。
山田圭子
プリンセスコミックス全４巻 / 秋田書店
ジャンル：少女・ドラマ / 好み度：★★★☆☆