かつての地球の君臨者であり現在は氷河の底に存在するデーモン一族は人間社会への侵攻を開始する。その尖兵としてデーモン一族の勇者デビルマンは、父母と共にデーモン一族の根城の近くに登山に来ていた不動明の肉体に同化し、人間社会に入り込む。しかしそこで少女ミキと出会い彼女を愛してしまう。彼女と彼女の世界を守るためデーモン一族に造反するデビルマン。裏切り者である彼を抹殺するため一族の刺客が次々と送り込まれる...。
ダークヒーローものの中ではダントツに面白いタイトルだと思います。オカルト色が強くて闇夜が怖くなってた原因の一つであろうとも再放送の度に楽しみにしていました(笑)
愛のために仲間を裏切って人間社会を守るというシチュエーションが幼心にツボにはまった記憶があります。正義を掲げて悪と戦うというシチュエーションより、好きな人を守るために戦うというところにリアルさを感じたんだろうなあ。
不動明という人間は死んで、その肉体をデビルマン(原作で言うところのアモン)が借りているという設定のようです。だもんでミキちゃんに惚れたのもデビルマン。ミキちゃんにつれなくされておたおたするデビルマンが可愛かったですね。ベルトで殴るっつーのは当時の喧嘩技のひとつだったんでしょうか。最近(といってももう8年以上前ですが)の再放送では放送禁止用語がやまもりだったのか台詞がかなり無音になってたなあ。そのほとんどが校長と教師っつーのはどうよ(汗)
飛鳥了に相当するキャラは原作とかなり違う位置づけで大変わかりやすいキャラでした。あと、デビルマンに惚れちゃったデーモン一族の女の子(名前忘れちゃった...)も印象的でした。おまぬけだけどけなげなんですよねえ。彼女に対するデビルマンの対応もほほえましかったというかなんというか。彼女の絶命の回はマジ泣けました...。
最後まできっちり魅せる内容でしたね。特に最終回は感動モノでした。荘厳なクラッシックBGMと共に展開されるストーリーはすごいというしか。アニメで圧倒されたのはあれがはじめてだったかも。
このアニメのデビルマンを見てからかなり後になって原作を読んだのでテレビシリーズはこれでも本当に子供向けだったんだなあとかなり衝撃を受けた記憶があります。
1972年テレビ朝日系放映全39話/堪能度:★★★★★