吉原の遊女もしくは客の前世であり、親指の蝶のあざを持つ男女たち。前世の記憶と現世の想いが交錯する恋愛物語。
女優の娘である異父姉妹の繭と鹿の子。容姿も気質も違う2人を繋ぐのは親指の蝶のあざ。しかし鹿の子のクラスメイトの少年も蝶のあざを持ち鹿の子が前世の運命の人だと言うが・・というはじまり。
吉原の遊女もしくは客の男性の前世を持ちその証である蝶のあざを持つ面々による恋愛模様。蝶のあざをあわせると前世の記憶がよみがえるという設定で、前世の出来事の謎の解明と現世での恋愛展開がメインです。
地味目の容姿の鹿の子が主役で、当初は鹿の子姉妹と鹿の子のクラスメイトの男子とその友人のみで話が回っていたのですが巻を追うごとに蝶のあざを持つキャラが次々と登場、ややこしそうと思われましたが一人ひとりきちんと謎と心情を片付けていく構成で混乱は少なかったです。
続きがすごく気になって一気に読んでしまった久しぶりのタイトルでした。わりと巻数が少なくてよかった(笑)おおむね良かったのですが、ラストの〆にちょっともにょっとしました。主人公を含めた4人くらいの恋愛にケリがついていない印象を受けるというか。ページ数が足りなかったのかなあ。まあうまくはまとめてあるのですがね。しかしこの終わり方では、新の弟分のキャラの存在は正直蛇足でしかないような気がしました。
藤枝とおる
プリンセスコミックス全6巻 / 秋田書店
ジャンル:少女・恋愛・前世 / 好み度:★★★☆☆