生物がほとんど生息しない辺境の星パンゲアに降り立ったトレジャーハンターの<鵙>と<斑馬>。ある朽ちた温室で彼らは、伝説の生き物である「人魚」を発見するが......。
典型的なSF冒険アクションモノ。独特の心理描写と主人公2人の微妙な関係が個人的に好きでした。トレジャーハンターの持つ未知の宝への高揚感や、個性的な主人公2人と無個性な人魚の対比も見所ですね。
同時収録の「ウロボロスの沼」は現代設定のオカルトホラーもので、実は表題作より印象に残っています。客観的に見るとありふれた話なのですが構成が良かったのかも。平たく言うと死んだ母親に乗り移られた少女が父親に復讐する話。少女の血の繋がらない、兄の視点から語られています。
厦門潤
ウイングスコミックス全1巻/新書館
ジャンル:少女・冒険・ミステリー/好み度:★★★★☆
同時収録作品:GLASS HOUSE MANIAC/ウロボロスの沼