静香姫伝 碧ゆかこ


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鷺野城に伝わる宝刀をめぐる戦国ファンタジーアクション。
鷺野城の城主は側室を得たころから狂いだす。城に伝わる力を持つ宝刀を戦に使わせないため、刀を守護する一族の姉妹は逃亡する。彼女たちはその旅の途中2人の侍の若者と遭遇し、刺客に追いつかれたところを助けられる。
宝刀を守る側の姉妹と若い侍2人、宝刀を奪おうとする城側の刺客や城主の息子などが入り乱れる展開かな。
側室とその弟は妖と主人公たちの戦い、という戦国ファンタジーバトルが基軸ですが、人間関係が複雑でそちらも重視しているような印象。愛憎入り乱れというか、敵と味方というより自分が好いた相手のための行動というパターンが多いような。
敵側も欲というより愛情ゆえの復讐って理由だし人物関係の伏線はあるしで、見所は多めな構成でした。
ただ情緒面や心理描写は興味深いのですが物語の構成はいまいちでしっくりこず、また著者は守られるだけでない女性の主人公を目指したようですがそうは感じ取れなかいまま物語が終わってしまった感は否めませんでした。

碧ゆかこ
プリンセスコミックス全3巻 / 秋田書店
ジャンル:少女・時代・ファンタジー / 好み度:★★☆☆☆