人類の善否が記された「いのちの書」を魂の中に持つ少女・天瀬万梨をめぐる天使と悪魔の愛と戦いの物語。
最後の審判の時に神が用いるという人類の善否が記された「いのちの書」。人間の少女・万梨の魂の中に存在するそれを神側と悪魔側が争奪する図式。魂の中にあるいのちの書を得るためには宿主である万梨の愛されること、ということで、天使と悪魔と主人公の少女の恋愛の動向が物語の鍵を握るという構成ですね。
えーと愛を得るための戦いがテーマかな、やっぱ。時に強引にときに絡め手で少女の愛を得ようとする画策とか、少女のあずかりしらぬところで両者のバトルとか、目的のためだけでなく少女に愛情を感じるようになるという展開とかは、シリアスかつドラマチックな設定における少女漫画の典型なパターン。
定番だけど定番ゆえの安定した内容でした。愛を勝ち取る戦いというより自然界の生存競争のそれに近いかんじですが。
真崎春望
祥伝社コミックス文庫全8巻 / 祥伝社
ジャンル:少女・ファンタジー / 好み度:★★★☆☆