これまで発行された著者と文筆家の共著から著者の漫画だけを集めた作品集。
麻雀、日常エッセイ、旅行記、共著者や編集者とのやりとりその他もろもろいろんなジャンルの書籍からの再録。基本おじさんが読むような書籍からの再録なので、内容ははっきりいって濃密かつ混沌。著者の昔の「せつない大人の絵本」みたいな作品もあります。
普通の漫画のみならず文章の合間にあるカットとかもあるのですが単なるイラストじゃなく風刺的1コマ漫画仕様になっているので読み応えあり。怒涛のテンションで真理を突いた作風は痛快と驚愕が入り乱れます。
あと麻雀の話はやっぱりよくわからない。共著の相方の人間性をこねくりまわした話が個人的に一番インパクトがありました。一番楽しく読めたのは鳥頭紀行かな。毎日かあさんでもちょろっとネタにあった、東南アジアなどの自然あふれる国での怒涛の旅行ルポはすごいとしか。
やはり毎日かあさんより突っ走っているというかせちがらい話が大半かなあ。毎日かあさんは万人向けというか善人向けを意識しているらしいし。
とても分厚く分厚さの割りに値段はそれなりに良心的、暇つぶしには最適ですがやはり中年以降の読み手向けか。
西原理恵子 / 講談社8巻
ジャンル:エッセイ・体験記ほか / 好み度:★★★★☆