妖怪を封印した巻物から逃げた妖怪を追う少女と妖怪マニアの青年が出会い、一緒に妖怪を封印するという物語。
時は江戸時代。物の怪を封印する能力を持つ絵師が所有する巻物を、少女がうっかり開けてしまい、そこに封印されていた妖怪を外に出してしまう。そして少女自身にも体に百の目がうきあがる弊害が起こり周囲に疎まれることに。
少女は自分が解き放ってしまった妖怪を捕縛すると申し出、絵師は捕らえるごとに少女の体の目を消すという契約を交わす。そして少女は妖怪を追って現代へとやってくる。そこで主人公の青年と会うという展開。
まじりっけなしの妖怪退治もの。妖怪を捕縛する能力を持っていても知識がない少女に、妖怪の知識が豊富な青年が補佐するという形かな。青年自身も現代では役にたたない知識を十分活かせるということでやる気が出ている感じ。力技の退治方法ではなく妖怪の特性を逆手に取った戦法なのがなんかいいなあ。
現代で戦いが繰り広げられていますが2人の孤独な戦い、というわけではなさそう。
あるときは社会で奇異に見られないよう画策し、あるときは他者の協力を得るという少年漫画的展開とも言えます。といっても幼稚で陳腐な雰囲気はなく大人でも楽しめる構成ですね。
今のところ、1匹の妖怪に対し1つエピソードな構成ですが、妖怪たちをそそのかす妖怪?もいるようで物語はそれとの戦いがメインになりそうです。
湯浅みき
怪COMIC1巻 / 角川グループパブリッシング
ジャンル:妖怪アクション / 好み度:★★★☆☆