悪魔ディモスと彼に魅入られた女性・美奈子。人間の心の闇の願望をめぐつ愛憎劇を描いたブラックオムニパスドラマ。
幼少のころよく読んでたっけ。自分んのとこにこういう悪魔が来たら悪い望みを叶えてもらって自滅するだろうなあと、しみじみ思いつつ読んだ記憶がある(汗)
ディモスはもともと天界の神の一人だったが、妹のヴィーナスと兄妹同士禁断の愛を育んだため天界を追放、悪魔に堕とされる。一方ヴィーナスは水牢に幽閉・美しい体が徐々に朽ち果てるという罰を受ける。ディモスは美奈子の肉体にヴィーナスの魂を憑依させることを目的に、美奈子に付きまとうようになる。
基本的にオムニパス形式。1話ごとに主役となる人間にスポットをあて、その人間たちにディモスや美奈子、たまにヴィーナスが関わり、愛憎劇や人間ドラマを構築するという構成。
話の内容はさまざま。ディモスの誘惑にかかり、暗い望みを叶えるも滅びる結末や、うまいことやっておわりみたいなオチもあり。
たまに物語の本筋であるディモスたち3人の話もあります。はじめはディモスは美奈子をヴィーナス復活のための依代としか見ていませんでしたが徐々に美奈子に惹かれていっており、ヴィーナスはそれに嫉妬するという関係に(ヴィーナスは魂は自由に移動できるという設定)。
美奈子さん、周りで人の死が続いても知り合いが尽きない不思議。はじめのほうは人と関わらないほうが~みたいな苦悩描写もありましたが後になるとふっきれたようで(笑)ディモスとのやりとりもたまーにいい結果を生む場合も出てきたからか柔らかくなってきたりってところが印象深いかも。
巻はけっこう多いのですがいまだに三角関係(といってもいいよね)に終止符はつかず。最終章も最近出ましたが終わりはあるのかなあ・・・。個人的にはどっちつかずのまま終わってもいいと思うけどね。
最終章と銘打ったシリーズも出ていますが、正直微妙・・。単発エピソードばかりなり。メインキャラの関係性の結末は描かれるんだろうか。
原作:池田悦子 / 漫画:あしべゆうほ
悪魔の花嫁 / プリンセスコミックス17巻/秋田文庫12巻ほか / 秋田書店
悪魔の花嫁最終章/ ボニータコミックス1~ / 秋田書店