湾岸二課 ガルフトリガー 藤川祐華

Amazon
湾岸二課 ガルフトリガーをAmazonで見る

湾岸ヒルズ火災により廃墟となり犯罪の温床となった通称0区。ウィルスの特性を持つ寄生虫に感染し人間を襲う化け物に変化した者を処理する警視庁秘匿部隊がある。部隊「湾岸二課」に配属された少年と上司である少女をはじめとするメンバーたちの戦いの物語。
2040年という時代設定の未来ポリスアクション。
寄生虫に感染した人間はA-感染者と呼ばれ、覚醒すると異形の姿に変化し「アラタビト」と呼ばれる。アラタビトに覚醒してしまうともう二度と人間に戻らない上に凶暴で人間を襲う特性を持つため殺すしかない。主人公たちが属する組織では特殊な能力を有する人間が必要なため年齢や性別は問われない。ゆえに主人公や主人公の上司ほかが未成年者という設定。
警察と日常生活を脅かす存在との対峙、アラタビトに関連する社会の裏側とか策謀にからんだ事件の捜査がメインかな。
基本的に主人公の男の子とその上司である女の子をはじめとする相棒ものであり主人公が新任という出だしゆえ信頼関係を築くというところからメンタル面の物語は始まります・・・が、これがどうもなあ;
湾岸二課内の人間関係の描写は無理やりねじ込んでるなあという印象が強かったです。展開が速すぎるというかあっさりすぎるというか。衝突や葛藤は物語に組み込むならもうちょっとページを割いて欲しかったかな。ここでその台詞?ここでその展開?ってところが多々あってしっくりこなかったんですよね。未成年ゆえの未熟さを出そうとしたのか・・とも思うのですがどうにも違和感が。
個人的に主人公の上司の、キャラデザはまあおいといて、キャラ設定はもうあとちょっと練りこんで欲しかった気がします。
アラタビトとの戦闘アクションは流麗で見ごたえがあるし、課以外の事件に絡んだ人間ドラマもわりと読ませます。突飛な設定による派手なアクションとちょっとセクシーな描写を読みたい人向け。

藤川祐華
ガンガンウィングコミックス全2巻 / スクウェアエニックス
ジャンル:少年・アクション / 好み度:★★☆☆☆

公式見てみたら1巻の没ラフが2巻に採用されていてちょっと複雑な気持ちになりました。雑誌休刊したからなあ・・。