Replica-レプリカ 唐々煙

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赤狗という通り名を持つ青年はひょんなことからTOYと呼ばれる奇妙な人形と戦う少年と出会う。TOYと少年の戦いを真のあたりにし、プライドを傷つける少年の言葉にキレた青年はTOYと戦う。そして青年は倒れた少年を彼の所属する組織に運び、なりゆきと自身の意地とで組織に入ることになる。
分類としてはまきこまれダークファンタジーアクションかなと思いますが、用心棒を生業としていた豪気な主人公なのでまきこまれというより首をつっこむファンタジーというべきか。
TOYとはマッドサイエンティストが暇つぶしに作った殺人玩具。少年と彼の属する組織は殺人玩具とその製造工場をつぶそうと組織された団体。メンバーたち自身もTOYと同じ作者の人形という設定です。
正直、はじめのうちは主人公が理解せぬまま説明的かつ強引に話が進んでいくのでかなりとまどいました。設定がちょっと特殊だからかな。
まあ構成自体はきちんと整理されているため物語の輪郭はすぐに見えてくるし、読み進めるうちに最初に感じた戸惑いが気にならなくなる、なにか引き込まれるパワーがあるのは確か。いい意味でめまぐるしいという表現が似合う構成ですね。絵は少々特殊ですがアクションシーンの演出は見ごたえがあります。
少年は自己犠牲、つまり契約した対象の痛みを引き受ける能力を持ち、最初の戦闘でほぼ強引に青年を契約者とする。しかし青年は自分の痛みは自分のものとして少年の能力を使わせないようにする・・ってところからはじまる青年と少年の距離感の変異が個人的にツボどころ。

唐々煙
ブレイドコミックス全4巻 / マッグガーデン
ジャンル:少年・ファンタジーアクション / 好み度:★★★☆☆