元教師であった青年が詐欺まがいの怪しい会社に入り仕事をしているのは妻を人身事故で死なせた人物がその会社の社長の息子だからだ。しかし会社のほうもその目的に気づき青年に難題をつきつけた最中、件の息子は何者かに押され車に轢かれてしまう。
窮地におちいり、復讐の対象を失い迷走する青年、一方哲学文学を読む殺し屋の大男、一見どこにでもいそうな風貌の少年の殺し屋。さまざまな登場人物の現状が次々と描かれていっている構成。最初に点を描き後に線で結ぶストーリー構成というべきなのか。
最初の青年はともかくあとに登場する主人公格のキャラたちはなんか浮世離れした能力・性格を持っているのかな・・?大仰なフィクション要素は多分にありますが作品自体はどこかリアリティを残している設定で動いている感じ。
とにかく場面がめまぐるしく変わるため映像で見たほうがいい題材だなと思いました。もちろんマンガ媒体としても魅力ある題材ですが。
余談ですが、冒頭に出た脇役の(はずの)青年に難題を強要した女性の高圧的なキャラがなんか嫌だったなあ、なぜだろう。あの傍若無人さがあわないだけか。
原作:伊坂幸太郎 / 漫画:井田ヒロト
角川チャージコミックス全3巻 / 角川グループパブリッシング
ジャンル:青年 / 好み度:★★★☆☆