女帝と異名をとる生徒会長と彼女の死期を感じ取りやってきた死神の少年の物語。
外面は厳しく内面は優しい気質をもつ生徒会長の女子学生・恋の前にあわられたのは死神の少年。ただ魂を持っていくという死神の仕事に辟易していた少年は、死期の近い少女に、彼女の内面を他者に知らせるさらしあそびを行う。
ミイラ取りがミイラに、ではないですが、恋に心惹かれた死神は彼女の延命のため、人間として行動をともにすることに。少女の延命や、死神との関係の形、死神と少女と死神がくる以前から少女を好いていた副会長の男の子との恋愛模様といった伏線を抱えつつ、シリアスだったりほのぼのだったりする高校生活が描かれています。死神というメインキャラを活かすためか死が絡むエピソードもあります。
恋愛関係の話は、メインテーマになりうるのだろうか。いや生徒会長の少女はいろんな意味で漢前で恋愛エピソードに遠いキャラクターなもんで。死神に対しては恋愛よりももっと深い心情を抱いてそうな印象をうけるしね。その辺のギャップが小気味良いのですが。
ストーリー構成とキャラ設定がうまくかみ合った読み応えのあるタイトル。人物描写が特に好き。
トビナトウヤ
花とゆめコミックス全2巻 / 白泉社
ジャンル:少女・学園 / 好み度:★★★★☆