だぶるじぇい 亜桜まる / 野中英次

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部活が必須のナガシマ高校の新入女子高生・はじめと小夜は、部探しの最中に「伝統芸継承部」という不思議な部を発見する。伝統芸の継承をめぐるナンセンスコメディ。野中漫画で萌えは可能かというのが裏コンセプト。
ナガシマ高校は部活が必須。新入生の女子高生はじめと小夜は伝統芸能継承部というなじみの薄い部を発見する。その部は後継者が少なくなってきた伝統芸能を絶やさないようにすることを目的とした部らしい。部員はみな伝統芸の職人であるが、つまようじの溝堀りや雨どい制作という伝統芸能?と首をかしげるものもあり部長に至っては漫画継承と名乗るもその漫画とは鳥羽僧正の鳥獣戯画のことだという。そんな奇妙な部のテンションに当てられたのか自分も継承者になりたいとはりきる主人公、という展開。
クロマティ高校の野中英次原作、萌え絵柄の亜桜まる作画のタッグによる作品で、いわゆる萌え的な可愛い絵柄による特徴的な野中ギャグは果たしてウケるのかという企画の意味合いが強い模様。構成もオチもどことなく脱力してしまうコントな展開もまんま野中スタンスで、女の子がいっぱい出る以外は原作者の他作品とあまり差異が見受けられない気がしたり。ギャグはちょっとおとなしめかなとも感じますが。
それにしても作画は確かに萌え絵なのですが原作者が憑依したの?というくらい原作者のスタンスを忠実に再現しているような気がします。あざといほどサービスショットがあるのもわざとなんだろうな。
変な伝統芸能をネタにする漫画でしょうが部長の漫画に対する認識のズレの話が多めな気がします。展開させやすいんだろうな~いろんな意味で。ある意味風刺が入ったキャラ設定が絶妙。個人的に奥深いものを感じます(笑)。
独特というか特徴的な野中漫画が面白いと思う人には楽しめるタイトルだと思います。劇画調な絵柄が苦手食指が動かなかったという人も読んでみてください。面白いと思いますよ、多分(笑)

原作:野中英次 / 漫画:亜桜まる
マガジンKC全6巻 / 講談社
ジャンル:少年・コメディ / 好み度:★★★★☆

横山先生側の了承はとっているのかといらん心配をしてしまうのですが講談社から出版されているから手塚先生における秋田と同じパターンか。あとだぶるじぇいってなんぞや。WJ?これはだぶりゅーじぇいか。