サヤビトとは兵器として造られた人造人間であり、契約した主人の命に従い主人の剣となり戦う存在。戦争が終わった後、サヤビトの保護と管理を行う組織の一員であり主人とサヤビトの関係である男女2人の旅から物語は始まる。
生ける戦争兵器であるサヤビトは主人がいなくては生きられない存在であるため、戦争終結後の昨今、主人なしだったり人間に利用されたりといったサヤビトの保護と管理が必要になってきたというバックボーン。
主人が必要であり主人を失えば精神崩壊も起こしかねないサヤビトの本質とそれに対する人間の話がメイン。主人公の男女も主人とサヤビトの関係ではあるものの、ちょっとひねった関係設定。1巻中盤あたりで彼らの関係と正体がわかる仕掛け。
個人的見解ですが、サヤビトってFSSのファティマに近い設定ような。戦争のために生み出された存在は戦争がなくなってしまうとどう生きていくべきかというのがテーマのような。
主人公のコンビはなかなかにアクが・・もとい個性が強いところに魅了されますしストーリーは奥が深く濃いドラマが展開されているなあと感じたタイトル。シリアスの中に適度に活劇とコメディを織り交ぜておりバランスのよさを感じました。
伊咲ウタ
アフタヌーンKC全8巻 / 講談社
ジャンル:青年・ファンタジーアクション・ドラマ / 好み度:★★★★☆