昭和史最大の未解決事件「三億円事件」。実在する未解決事件を題材にしたクライムサスペンス。
少年・大和は、幼少のころ幼馴染の少女と路地裏で偶然遭遇したのは瀕死の老刑事。刑事は死の間際大和に、彼の父親は三億円事件の犯人だと告げる。その後父親は水死体で発見され身寄りのない主人公は幼馴染の少女の一家に引き取られる。そして主人公と少女が１６歳になったとき、父の遺品から件の三億円事件に関与する５００円札を発見したときから主人公は事件の謎に迫ろうとするが。
主人公に父親が犯人と告げた男は誰も信じるなとも告げており、周囲の親しい人間も疑わしく感じる仕掛け。一方で三億円事件の根っこをよく知り権力がありそうな一派も存在しているようでサスペンスアクションの様相も呈している構成。昭和の大事件と最盛期だった軍艦島など昭和を象徴する要素をうまく使っている印象。
主人公たちの身がいろんな方面で危うくなる展開が想像できるので個人的には終了してから一気読みしたいタイプのサスペンス。
渡辺潤
ヤンマガKC全１９巻 / 講談社
ジャンル：青年・サスペンス / 好み度：★★★☆☆