高河ゆん初期傑作集 高河ゆん

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高河先生の初期の短編集。
「約束の夏」は、滅亡した地球からただ一人救助ポッドで助かり、サガ星で目覚めた少女・歩の物語。
「アーシアン」の最後の話でほのめかされた未来がこの物語の設定になっているようです。自分以外の人間(地球人)が全て死んで見知らぬ星で目覚めた主人公の心理描写が上手く表現されています。ストーリーのまとまりも良く、ラストは感動しました。
「ほっとすたっふ88」は本を持つとかわいい系からかっこいいしっかり者になる女の子の大型書店でのバイト奮戦記(ちょっと違うかも;)9月の夏は男性教師と女子高生の恋物語。「狼をめぐる冒険」は、男性がたった一人だけになってしまった未来の地球、そのただ一人の男の子の物語。どの作品も設定や雰囲気はいいのですがラストがちょっとあっけない印象を受けました。コミックス一冊分あると深みが出たかなという感じ。

高河ゆん
日本漫画家大全/全1巻/双葉社
ジャンル:少女・SF / 好み度:★★★★☆
収録作品:約束の夏/ほっとすたっぷ88/9月の夏/狼をめぐる冒険