母子家庭で優秀な頭脳を持つ高校生夏木勝幸は、自分の価値観や人生観と真逆である母親の再婚相手とその連れ子に翻弄されつつも将来のために進んでいくファミリーコメディ。
いろんな意味で日本が怒涛の展開を見せていた95年ごろの世相が反映された話ともいえる・・か。主人公はいわゆる天才、将来設計をしっかりたてるおっさんくさ・・もといしっかりした高校生。しかし立てた計画がくずれていきそうな環境の変化がやってくるというはじまり。
どちらかというと主人公が翻弄されるエピソードから物語が始まるのでちょっと入りにくくはあったのですが読み進めると面白いの何の。設定はとことん漫画チックなのに、登場人物すべてがとことん人間くさい。それゆえにリアリティがあり続きが気になる展開に仕上がっているんでしょう。このへんが著者の作品の魅力なのか。
二ノ宮知子
バーズコミックススペシャル全6巻/幻冬舎文庫全6巻 / 幻冬舎
ジャンル:少女 / 好み度:★★★☆☆