Wet Moon カネコアツシ

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巷では月に人が行く話題がにぎわす1960年後半。ある事件で頭に手術跡がある下っ端刑事が主人公。彼は二度ばらばら殺人と目される女性を逃がしており、その女性の逮捕に執念を燃やしている。
件の頭の傷の影響か記憶の混乱・意識混濁・自覚なく何度も同じ行動をする・・という弊害が主人公を襲っている。彼が所属する警察署は裏社会と繋がっており、殉職した年老いた刑事が主人公に何かを託しているようなのだが主人公には記憶の欠如があるので当人も、彼が託された何かを探す同僚にも、もちろん読み手にもわからないし、どうも単なる裏社会とのつながりの話だけではないようなそうであるような・・。月が物語の鍵の1つとなっているならSF的要素もありそうな・・。うーん。
映画などでわりとみられる、物語の主格の視点が目まぐるしく行ったり来たり場面が飛んだりする場面が頻繁に繰り返され、眠りが浅く何度も夢を見てしまうときの感覚というか現実と空想が交錯する感覚を疑似体験しているようなかんじ。
物語というより映像作品の書籍化のような構成。こういうのは嫌いではないがページ数の割りに読みごたえは薄いかも。完結まで一気に読めれば満足度も違うと思いますが。

カネコアツシ
ビームコミックス全3巻 / ンターブレイン
ジャンル:青年・ミステリ / 好み度:★★★☆☆