ごく普通の会社員の奥さん・チエ子さんと、家で靴の修理業を営む旦那さんサクちゃんの日常。
会社員の妻と自営業の夫は気質の似た穏やかな２人。二人で夕食の食料を買いにいったりたまに喧嘩したり、ああやっぱり相手のことが好きなんだと再認識したり。
そしてこ奥さんがふいに旦那さんがいなくなることを想像し泣いてしまったり。その辺の心理行動が題名に由来している模様。
劇的な出来事はほとんどない、どこまでも平凡かつ平穏な生活。年老いたら２人で暖かい縁側で茶をすするタイプの夫婦像。
激しい衝突を繰り返しつつ互いを高めるパワフルな関係もいいと思いますが私個人としてはこういうおんぼりとした雰囲気の夫婦関係が好きだな。意識せずとも相手が大事という気持ちはおのずと行動に出るもので。
著者の既作品はさっぱりしてるけどテーマに寂寥感もあったのですが今までになく暖かい気持ちになるタイトルかと。世知辛さの共感より幸福感に同調したい人向け。
益田ミリ
愛蔵版コミックス全４巻 / 集英社
ジャンル：女性 / 好み度：★★★★☆