一人暮らしの青年の元に訪れた見知らぬ少女は、実家で自分のばあやとして働いていた老女だった。
二十代の一人暮らしの青年と、実年齢80歳見た目は少女のばあやの共同生活を描いた物語。絵本の挿絵のような牧歌的な絵柄にどことなく昭和っぽい雰囲気を醸し出した作風。
少女=ばあやさんにとっては青年はぼっちゃんという名のこども、青年にとっては中身がばあやとわかっていても外見は出会って間もない少女。傍目から見れば少女と青年、関係性から見れば老女と少年、というギャップからくる二人のやりとりの妙を楽しむ、すこしふしぎな日常同居もの、といったところか。
穏やかに揺るやかに、ごくありふれたあたりまえに毎日行う日々の行動や出来事を綴る描写。その中に内在するノスタルジックというか悲しい感情からではないけど泣きたくなるような、いい意味でのむずがゆさが良い。ハッカばあやさんの若返り設定をどう物語として落としていくかが話の肝かなあ。やっぱり。
三浦靖冬
イッキコミックス1~巻 / 小学館
ジャンル:青年・ドラマ / 好み度:★★★☆☆
ばあやさんの、大人の落ち着いた物言いと丁寧な所作の少女、という描写が萌え的にものすごくツボでした。ばぶみってこういうのを言うのか・・?