オリンポス あき

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人々がアポロンと崇める神をはじめとする神たち、そして永遠の箱庭に閉じ込められた少年の物語。
あらすじが説明しにくいタイトルです;アポロンやハーデス・ゼウスといった神々が登場。人界を覗いたアポロン神が気まぐれや退屈しのぎに関わった人間との話、神々同士の会話とかが綴られています。
その美しさから神の箱庭に閉じ込められた少年、閉じ込めた少年の行動を楽しむためつれてこられた別の少年、生贄としてささげられた少女。
神は神ゆえにか人間の行動の中に意外性を見つけ、あきれたり、またそれを楽しむために人間にちょっかいを出したり。万能とされる神もすべてをわかっているわけではなく、人間のことも自分たちのことも実はあいまいな認識しかないのかもしれない。
人間と神の会話にしろ神同士の会話にしろ、論理学とか禅問答とか哲学の議論のようで、けっこう面白かったです。文学的と言うべき?屁理屈のこねあいともとれるか(笑)可能なことは言葉にすることができるが不可能なことは言葉にできないという縛りの設定は興味深かったですね。
繊細で読みやすい画面が印象的な絵柄。物語としては正直ちょっと意味不明なタイトルでしたが魅力のある雰囲気とキャラ同士の会話はかなり楽しめました。それにしてもレーゲンデといい神格を主格にするとこういう話になっちゃうのかな。

あき
ゼロサムコミックス全2巻 / 一迅社
ジャンル:少女 / 好み度:★★★★★