白暮のクロニクル ゆうきまさみ

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不老不死の人間・オキナガが存在する世界。厚生労働省に就職した新米公務員の女性は、研修の保健所で出会った事件がもとでオキナガを管理する部署に配属される。そして上司とともにオキナガ怪死事件を追うことになり、見た目は少年だが実際は88歳老人の殺人事件マニアの魁とタッグを組まされることになるのだが。
不老不死の人間・オキナガが存在する世界。とはいえオキナガたちは特殊な使節に隔離とか実験材料とかといったことはなく、国による住処や暮らしぶりなど動向の管理、定期的な健康診断の義務などはあるものの一般社会で暮らしている、という設定。ちなみにオキナガは不老不死、とされているが死なないわけではなく、またオキナガに対する偏見というか社会においての生きづらさはも多少なりともある模様。
主人公の女性は新米公務員で、保健所の仕事でオキナガに初遭遇する。だたし死体で、というはじまり。その後、オキナガを管理する部署に配属になり、オキナガ殺人事件を調べることになる。そして物語のもう一人の主人公、見た目は少年だが実際は80を越える老人の白髪の男性とのバディものな展開に。
オキナガの殺人事件とは別に、12年周期で殺人事件が起きている事実があり、オキナガの少年は過去の因縁からその周期のほうの事件の犯人を追っている、ということらしい。一般社会におけるオキナガの立ち位置、殺人事件とは別のオキナガたちが絡む事件、少年の追う殺人者の件、などいろいろ盛りだくさんで展開していく。
各々の事件に関わる登場人物が多くそれゆえに、架空の設定なのにかなりリアリティのある骨太な内容に仕上がっている。個人的にはバーディよりも世界観がつかみやすく読みやすい内容。続きが気になる作品。

ゆうきまさみ
ビッグコミックスピリッツ全11巻  / 小学館
ジャンル:青年・ドラマ・ファンタジー / 好み度:★★★★☆