ハツカネズミの時間 冬目景

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外界から隔離された学園に住む生徒たちは学園の完全管理のもと高い教育を受けていた。外に出る行為は厳罰があり食事の後には常にいくつかの薬を服用しなければならない。
そんな学園に暮らす槙たちの前に桐子という女子学生が現れる。初めて会うはずなのに会ったことがあると感じる槙は彼女に接触するうち学園の実体を知るようになる...。
なんかあらすじ変ですみません。国家レベルで運営されている学園という名の巨大な薬物実験場。といっても想像はつくもののいまのところ謎が多いですね。桐子は過去1度外に逃亡したものの再び学園に戻された少女で彼女に触発?されて槙たち自身も学園に疑問をもっていくという展開の模様。
自分のいた世界は自分が思っていた世界と違うというよくあるミステリーですが作者の独特の描写が面白くさせている気がします。序盤は淡々とした展開で日常を暮らしつつ情報を収集しつつ、途中ドラマティックに盛り上がったと思ったらすぐに終わってしまったという感じ。
リアリティという観点から見ればこれ以上にない構成だと感じましたが物語としては正直いまひとつ。この「物足りなさ」が作者の作品の魅力なのかもしれませんが。

冬目景
アフタヌーンコミックス全4巻/講談社
ジャンル:ミステリー・ドラマ / 好み度:★★★☆☆

飼われた鳥は自由を得ても籠に戻るということ?