ごくありふれた誰でも一度は食べるであろうメニューにおいての「食べ方」が、彼女をはじめとした近しい人間との差異にキレてしまう男性を描くグルメ?ギャグ。
題名にもある、目玉焼きやとんかつ、みかんの剥き方などなど、人様々であろう食べ方にフューチャーしたタイトル。
主人公は着ぐるみ職人(中の人)を生業とする男性。1話目は初お泊りの朝、彼女が作ってくれた目玉焼きをメインとした朝食を一緒に食べるところからはじまる。そして主人公は自分と違う、自分には理解しがたい彼女の目玉焼きの食べ方に激昂してしまう。
食べる順番とかマナーとか食べ方とかその都度、他者が見せる自分とは違う食べ方に驚愕し、様々なあっつい感情を吐露させる主人公。普通なら流すというかそういう人もいるんだと思うところを、掘り下げてつっこまずに居られない主人公のテンションが作品の肝。周囲の面々も差はあれどキャラは立っている。
リアルだったらめんどくさいことこの上ないキャラなんだろうけど、それなりに主人公に愛着がわくというか哀愁も感じさせるというか。暑苦しさが目立つ作風だがキレの良いコントのような演出と、いい意味で生温かい目で読める話運びは巧い。幕間の楽屋裏的な文章も割と面白い。1作目のはナイけど。
おおひなたごう
ビームコミックス1~ / エンターブレイン
ジャンル:青年・グルメギャグ / 好み度:★★★☆☆