恋をする女子がキラキラと光って見える男子大学生は恋を探求する女子に恋をする。恋とはなんぞやを主題にしたキャンパス青春恋愛群像劇。
主人公の男子大学生は、昔から特定の女子の周辺にキラキラしたものが見える体質。昔はそのキラキラがなんなのかわからなかったのだが、現在は恋する女子が光って見えることがわかっている。そんな中、主人公は同じ大学の生徒で恋を探求しているという女性に惚れるのだが・・というはじまりかな。
片恋の相手は、現代人らしからぬ、昔の深窓の令嬢もしくは二世代前の淑女といった風情。恋というもの知りたいという彼女に惹かれて交流を始めるがその方法はアナログってのが妙にツボだった。相手との成就が主題かと思ったがどうもそれだけではない模様。
昔なじみで主人公の体質を知り、かつ主人公に片思いをしているはずの女子は、気さくに主人公と語る相手であり、主人公の体質というか光る条件の考察やら主人公の恋愛もろもろの相談のやりとりが印象的。また恋多きタイプで人の彼氏を奪いたがる女子にアプローチされたりもしている。
話が進むうちに、光っている女子の条件は、単純に恋をする女子というわけではなく明確な条件が不明瞭になってくる。いや条件は恋をする女子で合ってはいるのだろうが、恋の形ってのは一通りじゃないし様々なきっかけで始まるだろうしということなのだろうか。にしても、主人公が好きな幼馴染み女子は光らず、打算で主人公に近づく女子は光る・・うーむ。
複数のヒロインを登場させ、各々違うパターンの恋愛観やらやりとりやらを描く青春群像劇みたいな構成になるのかな。
ゆえにわりと複数の要素が混在で展開されていてなかなかに読み応えがあるし、恋愛ものなのにかなり理詰めっぽい著者のカラーが健在なのも良かった。続きが気になって次が読みたくなるし、1巻1巻丁寧に読みたい話でもあると思う。
秋★枝
ヤングジャンプコミックス全7巻 / 集英社
ジャンル:青年・恋愛 ・ドラマ / 好み度:★★★★☆