勉学は揮わない、やりたいこともない、ただ茫洋と日々を過ごすことに少なからず憤りを感じる高校生・有栖。そんな中、2人の悪友と街をぶらついていたところ、巨大な花火の光に包まれたかと思うと、人の気配のない荒廃した街中にいた。街の姿自体は馴染みがあるのに荒廃し人っ子一人居ないという異様な状況に焦る彼ら。そして偶然入った神社で一人の女性と遭遇し、彼女を含めた4人は理不尽な命を懸けたゲームを強要されることになるという流れ。
スパイ物のような機械がゲームの概要を説明し、彼らは難題を解くなどゲームをクリアするという設定。しかしゲーム中でも一歩間違えれば死ぬ可能性が高いルールだし、クリアすれば命は助かるもののその難易度にあった日数だけなので、生き延びたければゲームを続けるしかないという寸法。
巻き込まれサスペンスアクションであり、特殊なルールに則ったサバイバルゲームという構造ですが、誰が何のために行うゲームかとかどうやって特殊な街のフィールドに彼らをつれてきたかとか細かいところはまだ描かれず。選ばれた面々は何かしら人生に不満なり不足なりを抱えているようなのでその辺もネックになってくるのかどうか。延々とゲームが続く設定をどう切り返すのかも見所なのかな。
先に街にいる女性が後々わかるから、と全部説明しないなどの話運びのうまさや、主人公はやる気がないだけで一廉の才覚はあるという流れとかが絶望しかなさげな展開においても、個人的に惹きつけられる要因でした。
麻生羽呂
少年サンデーコミックス全18巻 / 小学館
ジャンル:少年・サバイバルアクション / 好み度:★★★★☆