ストイックな高校生活を過ごし外見も内面も女の子らしさがなくなってしまったゆうき。大学に入り新歓で出会った調子の良い先輩と出会ったことを機に変わろうと試みる。
主人公は大学一年生。部活も行事もほとんどない進学校だったためほとんど勉強のみでおしゃれや恋などと無縁の高校生活を送っていた。晴れて大学に入ったものの、おかっぱ頭に凡庸な服装で新歓でも埋没してしまう。そんな新歓の場で、軽いというかチャラい先輩・ホー吉にいじられ泣いてしまったことをきっかけに自分を変えようと奮闘するという流れ。
高校と大学では同世代とのつきあい方ががらっと変わったクチなので、主人公にそれなりに共感したり。女の子らしくなると奮起して、ファッションなどの情報収集から入るのですがそれがまたガリ勉タイプというか几帳面な性質が出ているところが微笑ましい。
主人公は、ホー吉に己の気質をきっちり指摘されて戸惑いつつも彼に惚れてしまう展開に。自分にないものを持つ人間に惹かれるのは世の常か。初恋が当人にとっては前人未到のタイプなのが返って良い方向に向いた恋愛模様というかんじ。引っ込み思案と思ったけどかなりアクティブじゃないか主人公。前向きでまっすぐで可愛い。仕草とかもいとおしい。
ホー吉のキャラは正直ひきぎみでしたが、恋愛に関しては思うところがあるようで、可愛いというか純なんだなあと思えるように。ホー吉の友達のソーキチさんは常識人で苦労性なんかな。まあそれゆえに2人はつるんでいられるんだろうけど。客観的にホー吉とゆうきの2人を見る立ち位置か。
ラストのおまけ漫画でそれなりに落ち着ついて楽しい日々が続きそうだし、恋愛面で後々それなりに進展がありそうかもといろいろ想像できる内容でした。物語の〆としては良かった。ここ!というところの心情描写や独白のシーンではっとするようなインパクトがあり、漫画という媒体でテーマを表現する能力が高い著者だなあとしみじみ。
風呂前有
グッド!アフタヌーンKC全1巻 / 講談社
ジャンル:青年・恋愛/ 好み度:★★★☆☆