歴史上戦いに身を置いた偉人たちは、異世界に呼び込まれ漂流物もしくは廃棄物となり、その世界の命運をかけた戦争を行うことになる。
関ヶ原の合戦で自軍を守るため単騎で乗り込み瀕死の状態になった島津豊久は、朦朧とした意識の中で気がつくと、一人の男性が机に座っている扉が連なる奇妙な部屋におりその男性に異世界へと送り込まれる。異世界のエルフの子供たちに救われ運ばれた廃墟の城には織田信長と与一がいた。
異世界迷い込みストーリー。というかほぼ強制的に送り込まれたといったほうがいいのか。エルフやら魔法やらが存在するファンタジー世界で行われる戦いに、実在する偉人たちが代行するという図式のよう。
どうも異世界に送られた偉人は、気質か精神状態か何かで漂流物か廃棄物のどちらかに成り、世界を守る側が漂流物、世界を破滅させる側が廃棄物を手駒に戦うというかんじ。いまのところ。
戦争が機軸になっているようで多くの登場人物が出る仕様のようですが、実在する偉人を持ってきたことで作中で細かな説明がなくとも読者に読みやすくさせています。つーかこれ、著者なりの歴史ブームものなのかね。
1巻はじめの、現実では会うことは不可能な武将たちの会話とか死んだ後の話を聞いての感慨とかのシーンが印象的でした。個人的にはお勧めなのですが容赦のない戦闘描写なのでやっぱ見る人を選ぶかな。いまのところ前作よりマイルドですが。
平野耕太
ヤングキングコミックス1~ / 少年画報社
ジャンル:青年・アクション / 好み度:★★★★★