Vassalord.(ヴァッサロード) をAmazonで見る
吸血の徒でありながら信仰を保つ吸血鬼ハンターのチャーリーと彼のマスターである真祖ヴァンパイアのレイフロ。吸血鬼と関連するヴァッサロードとは何か。
いわゆるヴァンパイアアクションロマン。BL風な淫靡かつ妖艶なシーンとハンターものらしい活劇と闇の眷属の謎と策謀というミステリを内包したタイトル。
個人的に吸血鬼ものは大好物これまでもはずれは少なかったのですが、これは特に当たりというかツボすぎるというか(笑)著者も言われていましたがこれをシュミの世界と言わずして、という感じのタイトル。
直接的な性描写ではないのに、かもし出される妖艶さと官能っぷりがすごいです。吸血行為=リビドーに直結ってネタを十二分に表現しているつーかなんつーか。主人公たちは言うまでもなく小さな尼さんチェリルとそのマスターの百合カップルも好き。気質も行動理由も違うけど4人とも純粋に相手がいとおしく無二の存在なんだなと感じられるところがツボでした。
ストーリーのほうは、レイフロの旧知と人工吸血鬼が絡むサスペンスドラマといったところでしょうか。本筋も気になりますが主人公2人の動向のほうがかなり気になるという(笑)
過去語られている吸血鬼の特性や固有名詞とその性質など充分に加味しているものの、チャーリーの体はサイボークという設定とか、レイフロのなじみの吸血鬼のキャラたちの設定とか、懲りすぎな設定といきなりな展開にちょっと戸惑う場合もあるかも。
正直、ストーリー構成は、もう少し読者に優しくと思わざるを得ませんが、魅力的なキャラたちがそれをご破算にしている印象を受けました。巻が進むにつれて整理されていっていますし、唐突にはじまる話の構成は著者のカラーかなとも。
黒乃奈々絵
ブレイドコミックス全7巻 / マッグガーデン
ジャンル:少女・ヴァンパイアストーリー / 好み度:★★★★★
私はこの作品で、中年受け、正確に言うと(見た目)40過ぎ、ちょい悪男性受けに目覚めました。新たなジャンルの好みを開拓したというか開眼したというかなんというか。・・すいません;ふじょし視点全開で;