28歳の時編集担当との会話で、28歳で未婚は不自然という世間の認識を知り、突如結婚を目指す決意をした著者の足掛け４年強の婚活の記録を綴ったエッセイ。
２８ではまだまだな気もしますが三十路になるととたんに出会いが少なくなるからやっぱり妥当なのか。
どうも著者が婚活されたのは最近の話ではなくちょっと前のエピソードのようです。偽装すらしないオタなのでconcomがモテ服だった当時ってどのあたりかすらわからず（なんか涙が出てきた）
著者の場合は、三十路前から婚活を始めただけあり、おつきあいOKまではけっこういくけどその先が進まず頓挫するというパターンのよう。総勢500人と出会った中で、のようなので確率的には多くはないのか。まあネタにならない出会いもけっこうあったんだろうけど。
内容としては、付き合うに至った相手とのエピソード、あと合コンとか集団見合いのネタを挟み、年を経るに従いあせりが出るのか迷走するエピソードなどを経てようやく結婚相手を見つけるに至るエピソードが綴られています。しかし最後の最後にびっくりのオチ(?)が。
１話１エピソード形式。エピソードのはじめにある著者の各国様々な結婚衣裳がなんかツボでした。お相手の話はたいていイケメンだけどとても残念な面があったり、著者の感覚と合わなかったりという過程を描写。占いや神頼みはともかく迷走してるなあと思ったのはゲイとの友情結婚をやろうとしたところか。その発想はなかった。あと気負いしなくなったらあっさり相手が見つかったあたりはそうだよなあとじみじみと。
リアルのエッセイなのにいい具合にコミカルにそしてドラマのような印象があり読み物として楽しめた内容でした。著者の構成力が高いのかなあ。実際に参考になるかは大変微妙ですが、幕間にある婚活に関する悩み相談的コラムは含蓄があるかな。あと最後のエピソードの語りも。
たまきちひろ
ワイドKCKISS全１巻 / 講談社
ジャンル：エッセイ / 好み度：★★★★☆