ニコニコ・シーサー・杏とロイド・ドス・コイ・メガノッコ・タケトリオを収録した熱いアクションドラマ作品集。
ニコニコ・シーサーは、沖縄の守り神シーサーの擬人化&SF設定の熱いドラマと宇宙人相手のバトルアクション。少女とダメシーサーの疑似家族ものでもあるのか。
杏とロイドはアンドロイドと人間のコンビによるSF宇宙刑事アクションもの・・でいいのかな。コンビと因縁のある犯罪者との対峙と最後のオチの構成が巧い!
ドス・コイは相撲部の漢の話。自分の利よりも好きな相手のために動く男の中の男。しびれるっす。
メガノッコは、臆病者の眼鏡娘が、父の危機に際し奮い立つ。裏組織の暗躍と囚われた父親、父に託された眼鏡で半泣きになりながらも父を探すヒロイン。臆病者ゆえの危機回避能力を活かす設定や、敵とヒロイン側の関係の対比、眼鏡などのSF設定が秀逸。物語の主題は家族の絆、かな。最後のオチもよく効いている。涙とシリアスとコメディのノリはちょっとアメコミっぽい気もする。収録作の中で唯一の中編。
タケトリオは竹取物語SFアクションバージョン。姫の連れ戻し役は姫の幼馴染みの青年二人。舞台背景とか青年二人と姫のやりとりが印象的。姫のキャラ設定にちょっと笑った。軽快かつドラマチック。
どの話も疑似も含めて家族の絆を主としたドラマと熱いバトルアクションが融合した内容。ある種の人情ものを彷彿とさせる熱さは苦手なジャンルのはずだがこちらはじんわりと心に染みて読ませる。線が多めで見栄えのある高品質の作画によるアクションやキャラ描写は秀逸。
設楽清人
ビームコミックスハルタ全1巻 / エンターブレイン
ジャンル:青年・ドラマ・アクション / 好み度:★★★☆☆