テルマエ・ロマエ ヤマザキマリ

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度々現代日本の風呂にタイムスリップするようになった風呂専門の古代ローマ設計技師ルシウスの物語。
ローマ・ハドリアヌスの治世。風呂専門の設計技師ルシウスはアイディアが古いと解雇されてしまう。気晴らしにと大衆浴場に入る彼は風呂の底にある排水口を見つけるとそれに引き込まれてしまう。そして気がつくと現代日本の銭湯にタイムスリップしていた。
とまどいつつも日本の銭湯の技術に驚愕するルシウスはそのうち再び意識がとぎれローマに戻る。そして日本の銭湯から得た技術をローマの風呂設計に実践、大当たりするという展開。
以後、個人の家風呂、露天風呂、風呂のショールームとさまざまな日本の風呂関連の場所にタイムスリップしていき見たものをヒントにローマに斬新な風呂を構築していく。
主人公と日本の素朴な人たちとのレッツ異文化コミュニケーション(古)とか、日本人を「平らな顔族」と称する主人公の感性とかがたまりません。あと日本の風呂の良いと思ったものを古代ローマの技術で再現するという状況がすごくツボにはまりました。こういうのたまらなく好きなもので。
勉強熱心で風呂のことにかけては生真面目な職人肌の主人公の性格がいいですね。そのため奥さんとはかなりすれ違いですが。仕事馬鹿なあたり昔の日本の旦那を見るようで・・。
幕間にある風呂コラムもなかなか興味深い内容でした。次回予告のコピーすら笑えるという最後の最後まで読み応えのあるタイトル。

ヤマザキマリ
ビームコミックス全6巻 / エンターブレイン
ジャンル:青年 / 好み度:★★★★★おすすめ