桜並木が名物のサクラ町。引っ越してきた血の繋がらない父子家庭の親子を中心に個性的な面々の日常をコミカルに描いた4コマ漫画。
主人公は義父とともに引っ越してきた中学生・春田信一朗。ちなみに家族が義父のみなのは、主人公が幼いころ両親が離婚し母子家庭になったところで、母が保険の仕事の縁で現在の義父と知り合い再婚、しかしすぐに母が他界した経緯から。
端からみると複雑そうですが主人公はあっけらかんとした飄々としたタイプだし、作家の義父はおっとり系ゆえそれなりにうまくやっている模様。義父の空回りな言動にイラっとくることはあるようですが(笑)
基本的になんということはない日常描写系の4コマもの。主人公が通う学校内の話や、主人公側の親族と義父側の親族との話、思春期らしい可愛らしい恋愛模様の話などなど。春になると町恒例のサクラ祭りの話がきちんと織り込まれています。
4コマなのでキャラ設定はそれなりにインパクトをつけているものの萌え系に見られるような極端なものはないです。ほのぼのというかほほえましいというかそんなネタが多めで、構えずにするっと読めて、そこはかとなく面白くうきうきした気持ちになるんですよね。会話のテンポが軽快だからなのかも。
トラブルメーカー系のキャラもなんか許せるキャラ設定が個人的に良(笑)4コマらしいキレのある、でも突き抜けてきっていないというまったり感の配分が絶妙。4コマの中でも特におすすめのタイトル。
松田円
まんがタイムコミックス全9巻 / 芳文社
ジャンル:4コマ・日常コメディ / 好み度:★★★★★