絶対シンパシー(ジュールコミックス) 酒井美羽
主人公の二十歳の女性はある理由から叔母と湖畔の町で二人暮らしをしている。ある日近所の豪邸を覗くとそこには豪邸の住人で元社長という御曹司と出会い、交流する内に一線を越える。主人公は強引な気質の相手に戸惑いつつもその魅力にあらがえずにいた。そんな中、主人公が原因で相手が記憶喪失になり視力も失う。周囲にも本人にも主人公の事情が明らかにされないまま御曹司の秘書に・・というかんじ。往年のドラマチックな設定てんこ盛りのラブロマンス。恋愛模様とそれに付随する記憶喪失が戻るか周囲が事情を突き止めるかなど続きが気になる話。叔母が視覚障害があるので御曹司のフォローも出来るという設定は巧いと思った。複数巻。★★
オオカミ先生のお気に入り(ジュールコミックス)
教師の両親を持つ新任女性教諭が主人公。親の希望ながら性格的に教師になりたくなかった主人公だが採用試験に合格し教師となる。勤務先の学校には、学生時代の部活の顧問で自分に辛く当たった美術教員がいた。美術教員との交流やら、美術教員絡みも含めた主人公の学生時代の過去話とか、やたら主人公にアプローチする同僚教師とかが描かれていく。主人公の親、どう見てもモラハラやね。この世代の教師ってみんなこんなんなのか・・と思うほどのテンプレ。親に逆らえないわ、流されて小太り同僚とつきあうことになるわ、と傍目から見て心配になる主人公。美術教員の態度もわかりにくくてアレだけども。父母も同僚教師も美術教員もそして主人公もどっかネジがズレきってるな。ドラマとしては読み応えはあるんだろうけどストレスがすごい;結末がめっちゃきになるが。★
ライアーラブ嘘つきの報酬(ジュールコミックス)
表題作ほか、Mon neveu・いく姫いかない姫・はやい王子を収録したレディース作品集。表題作は小学生時に両親を失い叔父一家に世話になるが状況的に傲慢な娘の世話を見ることに。成人したころその娘の婚約者とのデートの身代わりを強要されというはじまり。ある種のシンデレラストーリーかな。オチがアレだったがハッピーエンドは良い。あとは三十路の枯れた漫画家の元に17の甥っ子がやってきた話とかセックスに絡む大人のドタバタラブコメ。Mon neveuが読んでて一番楽しかった。★★