日本初の民俗学者・柳田國男の恋愛を中心とした半生を描いた物語。
関西にいた幼少期から始まる彼の人生の軌跡を描く。
史実を基にしているので作品全体としては非常に地味。
ただ彼が生きた当時の世相・常識などが自然体で丁寧に描かれているように思う。
1巻目では彼はまだ民俗学者でなく、名字も松岡で、当時の名だたる文豪と交流が合った模様。
特に田山花袋との交流が描かれていて、花袋の目線で物語が展開されているところもある。
この話って花袋の作品が基になってる?違っていたらごめんなさい。
題名に恋するとあるだけに恋愛エピソードもあるのだが、
生家時代の幼馴染みの女性と、彼が遠くから思いを馳せているような女性のみなんだよなあ。
このあたりの描写もその時代っぽいなあと思う。
物語の端々に彼が詠んだであろう詩が挟み込まれているが、
正直、詩には全くわからないわ、当時のかなづかいなので意味がさっぱりだわ;;
所見当時、なんで柳田國男だ題材なんだろうと思っていのだが
原作者が主題する理由というか縁を後で知った。
次の巻のエピソードから民俗学者の側面が出るのかなと思っていたが
続刊が出ていないみたい・・。
大塚英志×中島千晴
角川コミックスエース1巻 / 角川書店
ジャンル:青年・伝記・ドラマ / 好み度:★★★☆☆