向ヒ兎堂日記 鷹野久 


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時は明治。文明開化に伴い、妖怪関連の流布や知識を禁止する条例が発令され、
怪談を扱う書物も禁書となった日本。
その禁書の怪談本を秘かに扱う向ヒ兎堂の店主と妖怪達の物語。
店主の青年は妖怪に憑かれており常人では見えない妖怪も見える体質で、
書店の従業員たる女子は妖怪。他にも仲間の妖怪達がいる。
生きづらくなった妖怪にとって救いとなるよう
彼らは書店を妖怪のよろず相談所とすることになる。
まあ妖怪絡みの事件に関わり解決していく系の話かな。
また怪談・妖怪を取り締まる側は元陰陽師が多く、怪談本を集めるのは
何かしらの目的があることが示唆される。
妖怪を題材にする話としてはわりと王道だが、興味をそそる話の組み方かと。
繊細な筆致で癖のない絵柄。好み。

鷹野久
バンチコミックス全8巻 / 新潮社
ジャンル:青年・ファンタジー / 好み度:★★★☆☆